Infcurion Insight

決済業界・Fintechの最先端情報を届けるニュースメディア

銀行によるビットコイン受容の動き

Grasko/Bigstock.com

 

ITを駆使した仮想通貨としてもっとも知られているビットコイン。日本ではマウントゴックス社関連ニュースなどでネガティブな印象を持たれている感が強いですが、諸外国ではビットコインを金融システムにいち早く取り込んでいこうという動きも活発です。

本稿では、英国の大手であるバークレイズ銀行がビットコイン資金の受け入れを開始する動きを紹介します。

Ars Technica UKの報道によると、バークレイズ銀行は今年後半にも、ビットコインの受け入れを開始するとのこと。実際にはビットコインを直接口座に受け入れるのではなく、ビットコイン取引所を介したサービスとなる模様です。どの取引所かは未公表ですが、同行が今年に入ってから出資したスウェーデンのSafello社が有力と見られています。

バークレイズ銀行はロンドンにある2つの研究拠点における合計75名の体制でビットコインの研究を進めているとのことで、もし実現すれば米国・英国・欧州の中でもっとも早くビットコインを受け入れる銀行となります。

ただし個人・法人の一般預金者がビットコインをバークレイズ銀行に入れることができるのはまだ将来の話。当初は慈善団体など非営利団体に限定したサービスとなるようです。各種の慈善団体への寄付が一般的な英国。ビットコインによる寄付を実現することが、慈善団体の資金調達に効果が挙がるかどうかを検証する意味があります。

今のところ英国限定のサービスとなるようですが、これは、法定通貨との関係や課税の有無など、ビットコインの法的位置づけが各国において異なるという事情も影響します。

先日のブログ記事でも紹介したとおり、シティバンクによるCiticoinの開発など、先進的な銀行による取り込みが活発化しているビットコイン。その基盤技術の一つであるブロックチェーンは、仮想通貨だけでなく、資産の登記や契約の概念まで変えてしまうインパクトを持つと期待されています。

インターネット革命と同等と主張する有識者もいる、ビットコイン/ブロックチェーン。今後もその動向を紹介していきます。

関連情報