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海外送金サービスへの分散台帳技術の実適用

ビットコインの高騰で注目を浴びている仮想通貨ですが、仮想通貨そのものだけでなく、それを支える分散台帳技術(distributed ledger technology)も今後のFinTechの発展において極めて重要です。今回は、既に提供開始されている、分散台帳技術ベースの海外送金サービスについて紹介します。

分散台帳に基づくサービスとしては、なんといってもビットコインが有名。そしてスマートコントラクトによる契約執行の自動化を実現できるイーサリアムがよく知られますが、現実の金融サービスでの適用に最も近いのはリップルです。

日本でも「内外為替一元化コンソーシアム」が推進中の送金サービスの基盤はリップルですし、ほかにも国内外の大銀行における検討や実証においてリップルの名をみかけることはよくあります。

そして2017年11月、米American Expressと英Santander銀行という大手金融機関がリップル社と提携し、米国から英国へのビジネス送金でリップルを使うと発表がありました。

AMEXが提供しているFX International Payments (FXIP)という海外送金サービスにおいて、米国ユーザが英Santander銀行の口座に送金するときにリップルを経由する仕組みで、記事執筆時点で既に実運用されているとのことです。

参考情報:

また同じく2017年11月、インドの銀行3位であるAxis Bankも、海外送金へのリップルの実適用を開始しました。同行の個人顧客がUAEのRAKBANKから送金を受ける場合、そして同行の法人顧客がシンガポールのStandard Chartered Bankに送金する場合に、リップルを経由します。

従来の海外送金は、国境をまたいで送金可能なコルレス銀行を経由する仕組みになっていますが、資金移動の進捗が不透明だったり、着金まで時間がかかったり、手数料が高額かつ送金時に最終的な手数料金額がわからないことがあったりと、多くの課題がありました。分散台帳技術によって、ほぼリアルタイムで処理が完了できる海外送金が実現できるとは既に言われていましたが、いよいよそれが実適用段階に入ったことを、今回のニュースは意味しています。

今後も、高度なIT活用で、金融サービスがますます便利になっていくことでしょう。

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